超堆肥源は、土壌微生物の働きを活かしながら、残根・残渣の分解や、根が張りやすい土の環境づくりを助ける微生物資材です。
使い方を考えるときに大切なのは、単に畑へ散布することではありません。
いつ使うのか。
何を分解したいのか。
作付けまでにどのくらいの期間があるのか。
土に適度な水分と空気があるか。
こうした条件を合わせて考えることで、超堆肥源を土づくりの中で活かしやすくなります。
特に収穫後は、作物の根や茎、葉などの残根・残渣が畑に残り、次期作に備えて土を整え始める時期です。
収穫後に超堆肥源を散布し、残根・残渣と土を混ぜ、分解するための期間を確保することで、作付け前や定植前の準備へつなげやすくなります。
ただし、作物や畑の状態、使用する量、作付けまでの期間によって、適した方法は異なります。
この記事では、超堆肥源の使い方を、収穫後、作付け前、定植前という土づくりの流れに沿って解説します。
目次 ➖
超堆肥源を使う前に確認したいこと
超堆肥源を使う前に、まず畑の状態を確認します。
同じ面積の畑でも、土の固さ、水はけ、有機物の量、残根・残渣の状態は異なります。
確認したい主な点は次のとおりです。
・収穫後の根や茎、葉がどの程度残っているか
・病気が出た作物の残渣がないか
・雨のあとに水がたまりやすくないか
・土が固く締まっていないか
・作付けまでにどのくらいの期間があるか
・堆肥や肥料、ほかの土壌改良資材を使う予定があるか
超堆肥源は、残根・残渣の分解や微生物が働きやすい環境づくりを助ける資材ですが、散布するだけですべての土の課題が解決するわけではありません。
水がたまる畑では排水対策が必要です。
土の深い部分に硬い層がある場合は、耕し方を見直す必要があります。
病気が出た残渣は、すべて土へ戻すのではなく、状態に応じて畑の外へ出す判断も必要です。
超堆肥源を使う前に、何のために使うのかを整理することが大切です。
超堆肥源を使う基本的な流れ
超堆肥源は、次のような流れで使用します。
・収穫後の作物や残渣を整理する
・分解したい残根・残渣を細かくする
・畑全体へ超堆肥源を散布する
・残根・残渣と一緒に土へ混ぜる
・適度な水分を確保する
・作付けまで分解期間を設ける
・作付け前や定植前に土の状態を確認する
重要なのは、超堆肥源を散布したあとに、土や有機物と接触させることです。
土の表面へ置いたままにすると、乾燥や直射日光の影響を受けやすくなります。
土へ混ぜることで、残根・残渣、水分、微生物が接触しやすくなり、分解が進む環境を整えやすくなります。
ただし、深く埋めればよいというものではありません。
土の中の空気が不足すると、分解が進みにくくなることがあります。
残根・残渣と土が適度に混ざり、空気も入る状態を意識します。
収穫後に使う場合
収穫後は、超堆肥源を使いやすい時期の一つです。
作物を収穫したあとの畑には、土の中に根が残り、地上部には茎や葉などの残渣が残ることがあります。
これらの残根・残渣は有機物ですが、大きなままでは分解に時間がかかります。
まず、病気が出た作物や、分解させずに取り除いた方がよい残渣がないかを確認します。
畑へ戻せる残渣は、可能な範囲で細かくすることが理想です。
細かくすることで土との接触面が増え、微生物が分解しやすくなります。
その後、畑全体へ超堆肥源を散布し、残根・残渣と一緒に土へ混ぜます。
収穫後は、次の作付けまで時間を確保しやすいため、残根・残渣の分解を進める土づくりに向いています。
ただし、収穫直後に散布すれば必ず分解が進むわけではありません。
土が極端に乾いている場合や、水がたまり空気が不足している場合は、微生物の活動が弱くなることがあります。
土の水分と通気性も合わせて確認します。
分解に時間がかかる残渣は別の場所で処理する
超堆肥源を使うときは、残根・残渣の大きさも重要です。
太い茎や硬い根をそのまま土へ入れると、分解に長い時間がかかります。
分解されないまま作付け時期を迎えると、土の中で分解が続き、根の近くの環境が不安定になることがあります。
残渣を畑で活かす場合は、できるだけ細かくし、土と混ざりやすい状態にすることが理想です。
ただし、太い茎や硬い残渣を細断するには、時間と労力がかかります。
細かくすることが難しい残渣や、作付けまでに分解期間を確保できないものは、作付けする場所へ無理にすき込まず、畑の一角など作付けしない場所で分解を進める方法もあります。
土の中の根は、耕すことで土との接触を増やします。
ただし、残渣が多すぎる場合は、すべてを一度に土へ戻さない方がよいこともあります。
作付けまでの期間や、畑の水分、気温などを考えながら量を調整します。
超堆肥源は分解を助ける資材ですが、分解に必要な時間そのものをなくすものではありません。
土へ混ぜる理由
超堆肥源は、散布後に土へ混ぜて使うのが基本です。
微生物が働くためには、エサになる有機物、水分、空気との接触が必要です。
超堆肥源を土へ混ぜることで、残根・残渣と接触しやすくなり、乾燥や直射日光の影響も受けにくくなります。
また、畑全体へ均一に混ぜることで、一部だけに資材が偏るのを防ぎやすくなります。
ただし、深く埋めすぎると、土の中の空気が不足することがあります。
水はけが悪い畑では、深い場所ほど水がたまりやすい場合もあります。
耕す深さは、残根・残渣がある位置や、作物の根が伸びる範囲、土の排水状態に合わせて考えます。
土の表面だけを見るのではなく、耕したときに下層が固くなっていないかも確認します。
散布後の水分が大切
微生物が活動するためには水分が必要です。
超堆肥源を散布して土へ混ぜても、土が乾ききっていると、微生物の働きは進みにくくなります。
反対に、水分が多すぎて土のすき間が水で埋まると、空気が不足します。
大切なのは、乾燥しすぎず、水がたまりすぎない状態です。
雨の前後に作業する場合は、強い雨で資材や土が流れないかを確認します。
乾燥が続く時期は、土の状態に応じて水分を補うことも考えます。
被覆しているハウス内では雨が入らないため、散布後に土が乾燥したままにならないよう注意します。
露地では降雨がありますが、排水が悪い場所では過湿になることがあります。
畑全体が同じ水分状態とは限らないため、低い場所や乾きやすい場所も観察します。
作付けまでの分解期間を確保する
超堆肥源を使ったあとは、残根・残渣や有機物が分解するための期間を設けます。
必要な期間は、季節、気温、土の水分、残渣の種類や量によって異なります。
気温が高く、適度な水分と空気がある時期は、微生物の活動が進みやすくなります。
反対に、気温が低い時期や乾燥している時期は、分解がゆっくりになります。
太く硬い茎や根は、柔らかい葉よりも分解に時間がかかります。
そのため、作付け直前に多量の残渣と超堆肥源を入れればよいとは限りません。
次の播種や定植が決まっている場合は、そこから逆算して使用時期を考えます。
分解期間を十分に確保できない場合は、畑へ戻す残渣の量を減らしたり、未分解の有機物を根の近くへ集中させないようにしたりすることが大切です。
作付け前に使う場合
収穫後に超堆肥源を使えなかった場合や、新たに畑を準備する場合は、作付け前に使用することもできます。
作付け前に使う場合は、作物を植えるまでの期間を確認します。
作付けまで時間がある場合は、超堆肥源を散布し、土へ混ぜ、微生物が活動する期間を設けます。
堆肥や有機質資材を併用する場合は、それらが未分解のまま根の近くへ残らないようにします。
作付け直前の場合は、多量の未分解有機物を一緒に入れないよう注意します。
土が固い場合は、超堆肥源の散布だけでなく、耕し方や排水も見直します。
土壌分析を行っている場合は、酸度や養分の状態を確認し、必要な肥料や土壌改良資材を調整します。
超堆肥源は、施肥設計の代わりになるものではありません。
肥料を補う作業と、微生物が働きやすい土台を整える作業を分けて考えることが大切です。
定植前に使う場合
定植前は、苗の根が新しい土へ伸び始める大切な時期です。
超堆肥源を定植前に使う場合は、苗を植える直前に大量に施すのではなく、あらかじめ土へ混ぜ、土になじませておくことが基本です。
定植前に確認したいのは、次のような点です。
・土が極端に乾いていないか
・水を与えたあとに水が長く残らないか
・土が固く、苗の根が伸びにくい状態ではないか
・未分解の残渣が植え穴の周りに多く残っていないか
・肥料やほかの資材が一部に集中していないか
植え穴へ超堆肥源をまとまった量で入れるよりも、畑や畝全体へ均一に混ぜておく方が、根の周りの環境を整えやすくなります。
苗を植えたあとは、活着するまで土を極端に乾燥させないことも大切です。
超堆肥源を使うことだけでなく、定植後の水分管理まで含めて考えます。
堆肥や肥料と一緒に使う場合
超堆肥源は、堆肥や肥料と組み合わせて使用することがあります。
ただし、それぞれの役割は異なります。
堆肥は、有機物を補い、土の物理性や腐植の維持に役立てる資材です。
肥料は、作物の生育に必要な養分を補います。
超堆肥源は、微生物の働きを活かし、残根・残渣や有機物が分解されやすい土の環境づくりを助けます。
一緒に使う場合も、すべてを多く入れればよいわけではありません。
土壌分析や前作の施肥量、堆肥の種類、作付けする作物を確認し、過剰にならないようにします。
特に作付け直前に、多量の未熟な有機物や分解途中の材料を入れると、根の近くで分解が続くことがあります。
堆肥や肥料と組み合わせる場合も、土へ均一に混ぜ、作付けまでの期間を確保することが重要です。
化学肥料を否定するものではありません。肥料が活きる土の状態を整える考え方です。
使用量は畑の状態と商品表示を確認する
超堆肥源の使用量は、畑の面積、作物、土の状態、使用時期によって異なります。
商品に表示されている使用量や、株式会社五光が案内する使用方法を確認したうえで使用してください。
多く使えば、その分だけ早く土が変わるとは限りません。
資材の量だけでなく、次の条件が重要です。
・土に適度な水分があること
・空気が入る土の構造であること
・残根・残渣が細かくなっていること
・土と資材が接触していること
・分解のための期間があること
初めて使う畑では、土の状態や作物の生育を観察しながら使用します。
毎年使う場合も、前年と同じ量を自動的に入れるのではなく、残渣の量、土の状態、土壌分析などを確認して調整します。
超堆肥源を使うときの注意点
超堆肥源を使うときは、次の点に注意します。
乾燥しすぎた土へ散布したままにしない
土が乾いていると、微生物の活動が進みにくくなります。
散布後は土へ混ぜ、必要に応じて水分を確保します。
水がたまる畑では排水を先に考える
過湿状態では土の中の空気が不足します。
排水不良の原因が地形や耕盤にある場合は、資材の散布だけでは改善しません。
病気が出た残渣を無理に戻さない
病害が発生した作物の残渣は、病気の種類や発生状況によって処理方法が異なります。
すべてを土へ戻すのではなく、必要に応じて畑の外へ出します。
作付け直前に大量の残渣を入れない
残渣の分解には時間がかかります。
播種や定植までの期間が短い場合は、戻す残渣の量を調整します。
一か所へ集中させない
超堆肥源や肥料、堆肥が一部に偏ると、根の周りの状態も偏りやすくなります。
畑や畝全体へ均一に散布し、土と混ぜます。
使用後に確認したい土の変化
超堆肥源を使ったあとは、収量だけで判断せず、土や根の変化も観察します。
確認したい点は次のとおりです。
・残根・残渣の分解が進んでいるか
・耕したときに土がほぐれやすくなっているか
・雨のあとに水が長く残らないか
・乾燥したときに土が強く固まらないか
・作物の根が深く、広く伸びているか
・肥料を施したあとの生育が安定しているか
一度の使用で大きな変化が見えないこともあります。
土づくりは、作物、天候、耕し方、有機物、施肥などの影響を受けながら、少しずつ進みます。
毎年同じ時期に土や根を確認し、簡単な記録を残しておくと、翌年の使い方を考えやすくなります。
超堆肥源を畑の菌活®に活かす
超堆肥源の使い方で大切なのは、散布量や作業手順だけではありません。
微生物が働きやすい土の環境を整えることが重要です。
残根・残渣を細かくする。
土へ均一に混ぜる。
適度な水分を保つ。
余分な水が抜けるようにする。
分解するための期間を設ける。
作付け前や定植前に土の状態を確認する。
こうした作業を組み合わせることで、超堆肥源を土づくりに活かしやすくなります。
超堆肥源を使うこと自体を目的にするのではなく、どのような土を目指すのかを考えます。
根が伸びやすい土。
水と空気が動きやすい土。
残根・残渣が分解されやすい土。
微生物や肥料が働きやすい土。
その畑の状態に合わせて、無理なく続けられる方法を積み重ねることが大切です。
まとめ
超堆肥源は、収穫後から作付け前、定植前までの土づくりに使用できる微生物資材です。
収穫後に使う場合は、病気のない残根・残渣を細かくし、超堆肥源と一緒に土へ混ぜ、分解するための期間を確保します。
作付け前や定植前に使う場合は、植える直前に一か所へ集中させるのではなく、あらかじめ畑や畝全体へ均一に混ぜ、土になじませます。
また、微生物が働くためには、適度な水分と空気が必要です。
土が乾きすぎている場合や、水がたまりやすい場合は、水分管理や排水対策も合わせて考えます。
超堆肥源は、肥料や堆肥の代わりになるものではありません。
堆肥、肥料、排水、耕し方、作付けまでの期間などを組み合わせながら、根と微生物が働きやすい土を整えるために活用します。
商品に表示されている使用量や使い方を確認し、畑の状態を観察しながら調整していきましょう。
これは畑の菌活®という考え方の一部です。
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関連記事:
・超堆肥源とは?
・収穫後の土づくりとは?
・収穫後に微生物資材を使うタイミング
・作付け前の土づくりとは?
・定植前の土づくりとは?
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超堆肥源について詳しく見る:
・超堆肥源の商品詳細を見る(公式サイト)
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